さしそうひかり


宮城道雄 1934年作曲


昭和8年12月23日、 皇太子殿下 (継宮明仁親王)が お生まれになった。

両陛下の 御子様としては、 それまで 内親王のお誕生が 続いていたので、 皇太子の

御誕生は 当時の 日本全国民が 待ちに待った 慶事であった。 翌9年春、 3月17日に、

皇太子御誕生と 両陛下 御成婚十周年を祝う 奉祝演奏会が、 東京音楽学校で 催された。 

皇后陛下のおいでを お迎えして 開かれる この演奏会で、 奉祝の箏曲を 箏曲科の

両教授、 生田流の 宮城道雄、 山田流の 中能島欣一の 両教授の合奏で、 御前演奏

することになり、 そのために、 同校教授の 国文学者 高野辰之が 作詞し、 宮城が

作曲したのが この曲である。 これらは すべて当時の 音楽学校校長 乗杉嘉寿の

命によって 行われたのであるが、 結果として 生田流と 山田流とが 合奏するという、

当時としては、 非常に珍しいことが 実現され、 生田流の 曲風の中に 山田流の 感覚や

奏法を 取り入れた この曲が 生まれたのである。

 

さしそう光

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