ろんどんのよるのあめ


1953年作曲  フランスの ピアリッツと スペインの バンブロナ両地で

国際民族舞踊祭が 開催され、 宮城は、 西崎緑らとともに、 日本代表として参加した。

行事の後、 ロンドン滞在中に ほとんど即興的に 作曲した物で、 作曲後 直ちに現地、

ロンドンの BBCから 放送初演された。

霧の都、 ロンドンの 天気は変わりやすく、 さっとしぐれては また晴れる。

時には 霧雨となって 冷たく顔に当たり、 夏でも涼しいくらいであった。


・・・目あきには 見物の邪魔になるが、 盲音楽家にとっては、 音に聞こえ 肌に感ずる

雨は、 むしろ詩情を 誘うものであった。

「ある夜、 一晩中降り読いたこと があって、 その音が いかにも印象的だった。 高い建物から 伝わって落ちる雫を、 銀色の球のように 想像した。 濡れた大地を 走る車の音にも 情緒を感じた。 私は、 昔から数多く出た 英国の詩人のことなどを よもすがら 想像しながら 作曲した。」 ・・・

箏、 一面を みごとに鳴らし切っている 珠玉のような 華麗な作品であり、 楽器が すでに おのが身の一部分と なっている様な 達人の芸が 感じられ、 やはり、 これも かれの 第一級の傑作に 数えるべきものと 言えよう。

 

ロンドンの夜の雨

宮城曲gaido/entori/2007/1/1_sheng_tian_liu_gong_cheng_qu.htmlchongno_ge.htmlshapeimage_2_link_0